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商人 #4

瞬間ではなく、じっくり長く味わってほしい。

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​ドライ&プリザーブドフラワー

(フラワーアトリエ・サイサイカ)

フラワー作家

鷲尾 明子

STORY

「 暮らしに馴染むお花 」

プリザーブドフラワーとは生花を特殊な溶液に浸し、一度色を抜き、再度色付けした加工花です。特殊な加工を施すことでナチュラルな姿や風合い、鮮やかな花色を長期間にわたって保つことができます。欧米諸国を中心に発展した新しい技術でアレンジメントの可能性を広げた花材として今注目を集めています。

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――店内の空間は静謐で神秘的な森のようですね。

『植物達がよりそう心穏やかな暮らしをあなたに』をコンセプトに落ち着いた色合いのプリザーブドフラワーを使った、リースやスワッグなどのインテリア小物をたくさん使用して空間装飾をしています。これらのほとんどを私自身がお店の中で染色・加工しているので、そのまま展示できる点がこのお店の特徴です。また季節ごとに制作していますので、店内で季節感を味わって頂けます。

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――どうしてブリザーブドフラワーを始められたのですか?

大学時代に農学部で植物関係の勉強をしていて、卒業後園芸の業界で働いていました。結婚出産・子育てを機に、保存ができ枯れないお花プリザーブドフラワーの業界に興味を持ったんです。保存ができ枯れないお花なので、自分のペースで製作、販売ができることがとても魅力的でした。

――ここ中之町に出店されたのはどうしてですか?

中之町に移転して1年弱になりますが、最初は岡山市東区のカフェの一角を借りてお店を始めたんです。3年くらいしてもう少し利便性が良く、レトロな雰囲気のあるテナントがいいなと思うようになり探していたんです。そんな中知人であった片山さん(中之町商店街理事長)から現在のテナントをご紹介頂きました。この建物の雰囲気に一目惚れして即決しました。中之町は街中なんだけど、とても落ち着いた雰囲気の街で、どちらかというと大人な街という感じですよね。そこが好きなんです。

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時には叙情的であったり、時には恣意的であったり。

――鷲尾さんにとってのプリザーブドフラワーの魅力は何でしょう?

生花は命あるもので、ドライフラワーはいわば枯れている状態ですよね。そのどちらでもない「間」みたいなところに魅力を感じています。生きているのか死んでいるのかわからない狭間にいるところ。(笑)例えば同じ日に仕入れたお花でもドライとプリザ加工したものでくらべると、1ヶ月でこれだけ色合いが違ってきます。ゆっくりと枯れていくような、植物の時の流れが限りなくスローになっている感じなんです。

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それと、生花ならではの自然的な風合いを保ちながら、人の手による染色と造形を加えられるということです。花の力によって溶液を吸い上げるので、一輪ずつ微妙な色の違いが出ます。染色することに夢中になってハマっていきましたね。また三日月の形など植物を様々な造形にアレンジすることができる点も大きな魅力の一つで、お客様から大変好評です。時には叙情的であったり、時には恣意的であったり。ただかわいい、ただきれいなだけでなないところがとても魅惑的です。

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――お客様へメッセージをお願いします。

このお店の大事なコンセプトは「暮らしの中になじむお花」です。もらった時だけうれしいのではなく、植物の面白さを自分の暮らしの中に持って帰ってもらい、じっくり長く味わってもらいたいです。枯れないものだから長く楽しめる点もプリザーブドフラワーの魅力です。

SHOP INFO
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  岡山市北区表町1-10-28 2F

Tel  080-4264-3131

営業時間 12:00~19:00

​定休日 日・月・火曜日

Text : Yuichiro Tanaka  /  Photo : Sonoko Tanaka

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