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商人 #37

自分が整えば、お客さまも整う

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​シーボン岡山店

Beautifulist

櫻本 聖子

STORY

「一番心地良かった経験」をお手入れの度に更新したい

「C‘BON(シーボン)」は、「美を創造し、演出する」を企業理念に、製品の研究開発、販売・アフターサービスまでを一貫して行う化粧品メーカー。
シーボンの強みは、化粧品メーカーならではの製品力と、エステサロンの技術力の両方を兼ね備えている点だ。ワンストップの事業形態を通して、「お客さまの肌と本気で向き合う姿勢」を見事に表現した企業である。

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ある日、芽生えた「自分も大切にしたい」という想い

シーボン岡山店の店長である櫻本さんは、「以前は、美容に興味をもったことが無かった」と語る。高校卒業後は服飾大学に進学し、着飾る美しさの世界に触れた。現在の姿からは予想もできないが、髪を真っ赤に染めていた時期もあったという。そんな櫻本さんが美容業界に飛び込んだきっかけについてうかがった。
「結婚を機に仕事をやめ、出産・育児を経たことで、自分自身のケアに時間を使えなくなっていきました。ある日、鏡を見ると、そこにはお肌がボロボロになった自分の姿が…。大きなショックを受け、それと同時に“自分を大切にできる仕事”に就こうと決めました」

決心したら即行動する性格だという櫻本さん。すぐに保育園を探して、エステサロンの求人も調べつくしたそうだ。
 

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「分厚い求人雑誌を片手に、様々なサロンへ電話をかけました。しかし、子どもがいるという理由で全てのサロンに断られます。それもそのはず。『フェイシャルサロンでは数カ月~1年間という時間をかけて他県で研修を行うのでお子さんがいる場合は難しい』という理由でした。そこで、シーボンにだけは子どもがいることをふせて電話し、面接に行ったんですよ。運が良かったことに、当時の店長が子育てに理解の深い方で、お母さんスタッフばかりを採用していました。皆で協力すれば大丈夫と言って、私をあたたかく迎えて下さったんです」

その後、櫻本さんは入社して約3年で倉敷店のチーフに抜擢され、店長も2年経験。さらには広島店の店長を務めるため、広島県に引っ越した経験もある。ただただ楽しみながら仕事を続けて、気づけばシーボン岡山店の店長を担うことになった。輝く肌に隠れた「苦労」を語る中でも、笑顔を絶やさない櫻本さん。その爽やかな性格が多くのお客さまやスタッフを惹きつけて離さない。

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お客さまからの言葉が心の栄養

まずは入社直後、自分自身の変化を通して喜びを感じ始める。入社前は自分の肌があまりにも荒れており、鏡を見た瞬間に愕然とした。肌の乾燥と油分の過剰分泌が深刻だったという。しかし、シーボンで勤務してからは正しい知識と毎日のケアのおかげで見違えるように肌質が改善された。お客さまからも「まぁ!綺麗になって!」とお褒めの言葉をいただくほどに。

加えて、自身の変化や成長に伴い、お客さま一人ひとりにあった接客もできるようになっていく。見た目だけでなく言葉づかいや接客の質も向上していく中で、サロンに30年通っているお客さまからは、「高級サロンに来たみたいだわ」と褒めていただく場面もあった。

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「長年通って下さるお客さまは昔のサロンの状況を知っています。何より、スタッフやお店の雰囲気を本当によく見ていらっしゃる。そういった方に本音で褒めていただけた時にはやりがいを感じますね」

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有事の際にも繋いだ信頼関係

以前の中山下の店舗から移転したのは2004年のこと。櫻本さんが岡山に帰ってきた年と同年に、ここ中之町(表町)商店街での店舗がスタートした。2020年に店長に就任し、さぁこれから!と意気込んだのも束の間、世の中の常識が音を立てて崩れる。「密室における人との接触」を控える要請がでたため、エステサロンの良さを活かせない時期が訪れた。全国的に対面での接客をやめ、岡山店も2週間程度のクローズを余儀なくされる。その中でも何かできることは無いかと考え、オンラインカウンセリングを開始。ご高齢のお客さまは外出が難しいため、電話で会話をすることで近況をお聞きし、何十年と紡いだ信頼関係を繋ぎとめた。

「その時はどうなることかと思いましたが、後になると『そんなこともあったな』と考えられるのが私のいいところだと思っています。意外と楽天家で、その場の状況を楽しむ性格なんです」

お客さまもスタッフも面白いと感じることを探し、苦しいこともプラスに変えていくことが得意な櫻本さん。その言葉の一つひとつから元気をもらえる。

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「当たり前」を守り続ける

「エステサロンとしては当たり前かもしれませんが、接客は一番力を入れています。なれなれしい接客と、心が伝わる接客は別物です。言葉遣いだけでなく、声のトーンにまで気を付けています」

櫻本さんの社歴は20年を超える。自身の社歴が長くなる程に、お客さまも共に10年、20年と通い続けてくれるそう。

「例えば、同じ企業の化粧水を10年、20年と使い続けることって普通ならまず無いことですよね。それがあり得るのがシーボンのお客さまです。製品の良さ、サービスの良さを本当に気に入っていただけているからこそ、そういった有難い状況に甘えず、お客さまに最高の接客ができるよう心がけています」

今日のお手入れよりも、次回のお手入れではもっと満足していただけるよう常に意識していると熱心に語る櫻本さん。その意識がお客さまにも伝わっており、信頼関係がお客さまの継続年数にあらわれている。

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自分が整えば、お客さまも整う

休日の過ごし方をうかがうと、「子どもと一緒に過ごす」とのこと。最近では、家族の空き時間を調整し映画館へ行って映画鑑賞をしたり、沢山の屋台が出店する野外イベントでお肉をいっぱい食べたりと、プライベートも充実しているそう。

また、櫻本さんの趣味は「自分自身のケア」だ。お風呂上りや就寝前のハウスケアタイムも大切にしており、パックをしている時間は特に「癒し」を感じる。また、筋トレのためのジム通いを2023年の5月に始め、月2回のペースで続けているそう。「自分が整うと、お客さまも整うのではないかと考えています。仕事柄、まずは自分が整った状態でいないといけない。でも、お酒が大好きで、最近は特にスモーキーな香りのシングルモルトウイスキーにはまっています。もちろん、量を調整しながら飲んでいますよ」

ウイスキーはロックで飲むのが好きだという櫻本さん。お酒の嗜み方から、日々の自分磨きの理由までが格好良く、この人についていきたいと感じさせてくれる。

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「実績にならない経験はない」という気持ちを胸に。

最後にシーボン岡山店の今後の目標や展望などについてうかがった。

「シーボン全体ではリブランディングが始まっており、2024年の夏には制服も一新されます。全国的な美容系イベントに出店をするなど、「お客様に知ってもらう活動」を改めて強化中。岡山店としては今後スタッフを増やしていきたいですね」

シーボンの良さをもっと広めていきたいと語る櫻本さんには、座右の銘があるという。

「私は『実績にならない経験はない』と考えています。学生時代のバイト先の先輩が言ってくれた言葉で、要するに、失敗や苦労は無駄にはならないということですね。辛い状況になると必ず思い返して励まされています」

お客さまの中には70~80歳の方も多く、特に外出の自粛要請があった時期は安全で衛生的な店舗運営を目指し、気を張る期間が続いた。苦しい時期を乗り越え、今なお幅広い年齢層の方に愛されるシーボン岡山店。その中で、彼女は太陽のような存在である。

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SHOP INFO
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   岡山市北区表町1-10-32 山陽アルバビル5F

Tel  086-231-1515

月~金 10:00~20:30
  土   10:00~20:30
日・祝 10:00~20:00

※完全予約制
※営業時間 要問合せ

https://www.cbon.co.jp/net/reserve/storedetail.aspx?store=027301

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